売却の基礎知識 不動産売却に必要な書類一覧|物件種別別に宅建士が解説
「不動産売却って書類は何が必要?」
「どこで取れるの?費用は?」
「権利証を紛失した…どうすれば?」
不動産売却を進めるうえで、書類準備は 意外と時間がかかる重要な工程 です。
「決済日に書類が足りない」と進行が1ヶ月単位でズレることも。早めに揃えれば、安心して売却を進められます。
この記事では、宅建士・賃貸不動産経営管理士の資格を持つ筆者が、 物件種別ごとに必要な書類と取得方法 をやさしく解説します。
結論:3つの段階で書類を揃える
時間がない方のために結論を。
✓ 書類準備の3段階
- ✓ 査定時:登記簿謄本・購入時の資料・固定資産税納税通知書
- ✓ 媒介契約時:身分証明書・印鑑・購入時のパンフレット
- ✓ 決済時:登記識別情報(権利証)・印鑑証明書・固定資産評価証明書
最も重要なのは 「登記識別情報(権利証)」 。再発行できないので、紛失した場合は司法書士による本人確認が必要になります。
まずは無料査定で売却計画を立てる →物件種別共通の必要書類
査定時に必要
| 書類 | 取得場所 | 費用 |
|---|---|---|
| 登記簿謄本(登記事項証明書) | 法務局・オンライン | 480〜600円 |
| 公図 | 法務局・オンライン | 450〜500円 |
| 固定資産税納税通知書 | 自治体(毎年4〜5月送付) | 無料 |
| 購入時のパンフレット・販売図面 | 自宅保管 | 無料 |
| 購入時の売買契約書 | 自宅保管 | 無料 |
媒介契約時に必要
| 書類 | 取得場所 | 費用 |
|---|---|---|
| 本人確認書類(運転免許証等) | 自分 | 無料 |
| 認印 | 自分 | 無料 |
| 購入時の重要事項説明書 | 自宅保管 | 無料 |
決済・引渡し時に必要
| 書類 | 取得場所 | 費用 |
|---|---|---|
| 登記識別情報(権利証) | 自宅保管(再発行不可) | — |
| 印鑑証明書(3ヶ月以内) | 役所 | 300円 |
| 実印 | 自分 | — |
| 固定資産評価証明書 | 自治体 | 300円 |
| 住民票(住所が登記と異なる場合) | 役所 | 300円 |
マンション売却で追加で必要な書類
| 書類 | 取得場所 |
|---|---|
| 管理規約 | 管理会社 |
| 長期修繕計画書 | 管理会社 |
| 重要事項調査報告書 | 管理会社(5,000〜30,000円) |
| 修繕積立金・管理費の納付書 | 自宅保管 |
| 設備の取扱説明書 | 自宅保管 |
管理会社からの書類取得は 2週間程度かかる ことが多いので、媒介契約時には依頼しておきましょう。
戸建て売却で追加で必要な書類
| 書類 | 取得場所 |
|---|---|
| 建築確認済証 | 自宅保管(再発行不可) |
| 検査済証 | 自宅保管(再発行不可) |
| 設計図書 | 自宅保管 |
| 地積測量図 | 法務局 |
| 境界確認書 | 隣地所有者と作成 |
| 住宅性能評価書(あれば) | 自宅保管 |
💡 境界が確定していない場合は要注意
土地の境界が隣地と確定していないと、売却が長期化します。確定測量には 3〜6ヶ月 かかり費用も30〜80万円。早めに測量士へ依頼しましょう。
土地売却で追加で必要な書類
| 書類 | 取得場所 |
|---|---|
| 地積測量図 | 法務局 |
| 境界確認書 | 隣地所有者と作成 |
| 越境物の覚書 | 必要に応じて作成 |
| 道路図面 | 自治体・法務局 |
| 用途地域証明 | 自治体 |
権利証(登記識別情報)を紛失した場合
「権利証なくした!」と慌てる方が多いですが、 代替手段が3つあります 。
① 事前通知制度
法務局から登記簿上の住所に「本人確認書類」が郵送される制度。 無料 ですが2週間程度かかります。
② 司法書士による本人確認情報の作成
司法書士が本人確認をして、その情報を法務局に提出する方法。 5万〜10万円 程度の費用がかかりますが、即日対応可能。
③ 公証人による認証
公証役場で本人確認を受ける方法。 3,500円 程度ですが、面倒なので①か②が一般的。
売却日が迫っている場合は ②司法書士 が現実的です。
書類取得のスケジュール目安
- 1 査定3週間前 登記簿謄本・公図・固定資産税納税通知書を準備 目安: 1〜2日
- 2 媒介契約時 身分証明書・購入時資料を提出 目安: 当日
- 3 売却活動中 管理会社書類・設計図書を取得(マンション・戸建て) 目安: 2〜4週間
- 4 売買契約後 印鑑証明書・住民票を取得(3ヶ月以内有効) 目安: 1日
- 5 決済日前 全書類の最終確認・司法書士へ事前提出 目安: 1週間前
書類準備でよくある失敗
失敗1:印鑑証明書の有効期限切れ
印鑑証明書は 発行から3ヶ月以内 が有効。決済日が延びると再取得が必要になります。
失敗2:管理会社書類の取得遅れ
マンション売却で管理会社からの書類取得が遅れると、買主の住宅ローン審査が止まります。
失敗3:境界が未確定
戸建て・土地で境界未確定だと売却契約自体ができません。早めに測量士へ依頼を。
まとめ:書類準備は売却の3ヶ月前から
不動産売却の書類準備は、 早ければ早いほど安心 。
✓ 今日からやるべきアクション
- ✓ 登記簿謄本・公図を法務局で取得(オンライン可)
- ✓ 購入時の書類(契約書・パンフレット)を自宅で確認
- ✓ 管理会社・測量士への依頼が必要かチェック
売却の全体フローは 不動産売却の流れガイド、期間の目安は 売却にかかる期間と平均スケジュール もあわせてご覧ください。